【英語文法6・助動詞2】助動詞で予想やイヤミ、自分の気持ちを表現できる!

英語 文法

英語の基本は文法だ!助動詞を使いこなす!2回目

書店に溢れる、どんな文法書よりもわかりやすい文法解説を目指すシリーズの6回目は助動詞の2回目です。暗記だけに頼らない、英語圏の文化的背景を含めたネイティブ発想で一気に英文法を極めます。ぜひ英語の学び直しや、大学受験の準備に本シリーズをご利用いただければ幸いです。

今回のポイントは2つあります。1つ目が、助動詞 + have + p.p.を使った「予想」と「イヤミ」表現。2つ目が、助動詞の慣用表現たち(may well,may as well,might as well~as)の違いです。

従来の文法書を見てもなかなか頭に入ってきませんが、キモをつかんでしまえば簡単です!

助動詞 + have + p.p.を使った「予想」と「イヤミ」

過去への予想 (過去に)~だったと(今)予想する

すべて【過去への予想】※過去への予想なんだと強く覚えてください。
may have p.p. 『~だったかもしれない』
(= might have p.p.)
must have p.p. 『~だったに違いない(きっと~だろう)
can't have p.p. 『~だったはずがない』(= couldn't have p.p.)
I may have heard this joke befor.
『このジョーク聞いたことがあるかも。』
過去を振り返って、「~だったかも」と今予想してるんです。」
He must have told me a lie.
『彼は、私にうそを言ったに違いない。』
He can't have accepted your plan.
『彼が、あなたのプランを受け入れたはずがない。』
それでは、大学入試問題を少し見て見ましょう。
【大学入試問題1空欄に入る最も適切なものを選べ。
■ I may (   ) this historical novel before, but I hardly remember the story.
1. read 2. be read 3. be reading 4. have read
「私はこの歴史的な小説を以前読んだかもしれない、しかし私はほとんどその話を覚えていない」と訳するのが普通でしょう。ならば「may have p.p. 『~だったかもしれない』(= might have p.p.)」が正答になります。答えは「4」になります。
【大学入試問題2】空欄に入る最も適切なものを選べ。
■ The streets are wet, it (   ) while I was asleep.
「道が濡れている。きっと寝ている間に雨が降ったのだろう。」
1. must rain 2. might rain
3. cannot have rained 4. must have rained
「寝ている間に通りが塗れてたんです」。それなら、寝ている間に雨が降ったに違いありません。ですから答えは、 must have p.p. 『~だったに違いない(きっと~だろう)』で決まりです。正答は「4」です。
【大学入試問題3】空欄に入る最も適切なものを選べ。
A: Whatʼs that song youʼre listening to?
B: You donʼt know? Itʼs‘Yesterdayʼ by the Beatles. You (   ) it before!
1. hadnʼt heard 2. might hear
3. mustʼve heard 4. shouldnʼt hear
「あなたが聞いているその曲は何?」「知らないの?ビートルズのイエスタディだよ。あなたも以前に聞いたことがあるはずだよ」文脈的にこのように読み取れますね。ですからやはり答えは、 must have p.p. 『~だったに違いない(きっと~だろう)』で決まりです。正答は「3」です。
【大学入試問題4】空欄に入る最も適切なものを選べ。
■ The English in this letter is too good. He canʼt (      ) it himself.
1. be writing 2. have to write
3. have written 4. write
「この手紙に書かれている英語はとてもよい。彼がそれを自分自信で書いたはずがない」と読み取れます。ですから答えは、 can't have p.p. ~だったはずがないで正答は「3」ですね。
【大学入試問題5】空欄に入る最も適切なものを選べ。
A: Can I watch TV now, Mom?
B: Go up to your room this minute and get back to work. You (       ) have
done your homework very well in such a short time.
1. can 2. canʼt 3. shall 4. shouldnʼt
「今テレビ見ていい、ママ?」「今は自分の部屋に上がって勉強に戻りなさい。宿題をこんな短い時間にやったはずがない」ですね。やっぱり can't have p.p. ~だったはずがないで正答は「2
」ですね。

過去へのイヤミ「~すべきだったのに(イヤミ)」

should have p.p. = ought to have p.p.
~すべきだったのに(イヤミ)
【否定】should not have p.p. = ought not to have p.p.
~すべきじゃなかったのに(イヤミ)
need not have p.p.
~する必要はなかったのに(イヤミ)
You should have taken some medicine.
『薬を飲んでおくべきだったのに。』
「あれだけ飲んだ方がいいよって言ってたのに、飲まないからこんなんなっちゃって。言うこと聞かないからだよ。」なんてニュアンスが入ってます。
She should not have said such a thing to him.
『彼にそんなことを言うべきじゃなかったのに。』
「そんなこと彼に言うのはやめとけって言ってたのに、、、、あ~あ、、、、」
■ You needn't have bought so much meat.
『そんなにたくさんの肉を買う必要はなかったのに。』
これも同じですね。「そんなにいらないって、さんざん言ったのに。ほら、余っちゃった。どうすんのコレ」みないな感じですね。完全なイヤミです。
こちらも大学入試問題で振り返ってみます。
【大学入試問題6】空欄に入る最も適切なものを選べ。
■ It was a wonderful party. You (    ) have come.
1. may 2. might 3. would 4. should
「それは素敵なパーティーだった。あなたも来るべきだったのに。」should have p.p. 『~すべきだったのに(イヤミ)』なので、正答は「4」です。
【大学入試問題7】空欄に入る最も適切なものを選べ。
A: Why is this letter still here?
B: Oh, no! (    ) posted it yesterday afternoon but I completely forgot.
1. I mustʼve 2. I shouldʼve 3. Iʼve 4. Iʼd
「なんでこの手紙がまだここにあるんだい?」「しまった!昨日の午後に出すべきだったのすっかりわすれちまった。」やっぱりshould have p.p. 『~すべきだったのに』なので、正答は「2」です。
【大学入試問題8】空欄に入る最も適切なものを選べ。
■ The boys should not (   ) the ice cream, but they did.
1. ate 2. be eaten 3. be eating 4. have eaten
「少年達は、そのアイスクリームを食べるべきではなかったのに、でも彼らは食べてしまった」ですね。これもshould have p.p. 『~すべきだったのに』の否定形なので、正答は「4」です。
【大学入試問題9】空欄に入る最も適切なものを選べ。
■ You came back just to return this book, didnʼt you? Oh, you (   ) .
1. shouldnʼt do it 2. shouldnʼt have done it
3. should have done it 4. could have done it
「あなたは、この本を返すために戻ってきた、そうだね。そなことしなくて良かったのに」ぐらいでしょうか。正答はやぱり「2」です。
【大学入試問題10】日本文に合うように正しく並べかえよ。
■ 「ジムはお父さんの言うとおりにするべきだった。」
Tom[ as / done / to / have / ought ]his father told him.
should がありません。でも ought to があります。なので、正答は「ought to have done as」になります。

助動詞を使った慣用表現も覚えて気持ちを表現しよう

may (=might)の熟語を3つ!

 キモはこれ!may は50%で「~してもよい、~かも」だからmayはいい加減!
well は副詞で強調表現「すごく」の意 直訳で覚える!

may well 原形

may well 原形 『~するのももっともだ』『きっと~だろう』
【直訳】
すごく(well・25%)~してよい(may・50%)
すごく(well・25%)~かも(may・50%)

【結果】
25+50=75%にパワーアップして意味が変わってくる!
well の強調が入ることで、アバウトなmayがアバウトでなくなり「~するのももっともだ」「きっと~だろう」といった意味が出てくる。
You may well get angry with your brother.
『弟に腹を立てるのももっともだ。』
may だけだど「そんなんで怒る?」みたいな感じで微妙ですが、may well になるときっと弟が何かやらかしたんでしょう。起こる理由が十分あるというネイティブ表現です。
【大学入試問題11】内容がおおよそ同じになるように、空欄に適切なものを選べ。
■ You may well get angry with him.
= It is (   ) that you should be angry with him.
1. surprising 2. a wonder 3. natural 4. bad

may as well 原形(=might as well 原形)

 may as well 原形 / might as well 原形 『~してもいいだろう』
【実は省略あり】I may as well walk (as not walk.)←これが省略されている。
【直訳】私は、歩かないことと同じくらい、よく歩いてよい。
なので「歩く = 歩かない」どっちでもよい。でも「歩かない」が省略されて消えてしまったので、若干「歩く」が強調されて「歩いてもいいかなぁ」という意味が残ったんです。ですから、いい加減な感じのかなりだるい表現なんです。
It's not far from here, so I may as well walk.
『ここから遠くないから、歩いて行ってもいいかなあ。』
「タクシーに乗ろうとも思ったけど、まあそんなに遠くないし歩いてもいいかなぁ」ぐらいのニュアンスですね。では入試問題を見てみましょう。
【大学入試問題11】空欄に適切なものを選べ。
■ You might as (   ) tell the truth.
1. good 2. better 3. if 4. well
正答は当然「4」です。「(その真実を言っても言わなくてもどっちでもいいんだけど)言ってもいいんじゃないのかなぁ」くらいのニュアンスになります。

might as well A as B( ≒ may as well A as B )

 might as well A as B / may as well A as
『 B するのは A するのと同じだ』
『 B するくらいなら A する方がましだ』
【直訳】as as なんですから [B =A]。だから『BするのはAと同じ』という意味に。でも、may as well と同じで、前にあるA の方が少し強調されて『Bするのは、ほとんどAと同じだけど、でもAの方がいいんじゃない』といった意味も出てきます。これがネイティブの感覚なんです。
【注意】①意味で may は使いません。
You might as well [throw your money away] as [buy such a thing].
『あんたさぁ、そんなものを買うくらいなら、お金を捨てる方がましじゃないの。」
というネイティブ感覚になります。本当にこれだけです、上手に使いこなしてくださいね。では大学入試台で振り返ってみましょう。
【大学入試問題12】日本文に合うように語句を並べかえよ。
「彼に金を貸してやるくらいなら海に捨てた方がましだよ。」
■ You[ into the sea / might / it / as well / throw / your money / as lend ]
to him.
前の例文とそっくりですね。might as well A as B「BするくらいならAする方がましだ」を使うとよいですね。「You [ might as well throw your money  into the sea as lend it ] to him.」となります。

had better

had better 原形~するのがよい。~しなさい。
【ニュアンス】「しないと後で大変なことになるぞ」という意味を含むので、まさに脅迫です!当然、目上の人には絶対に使わないでください!使いどころは、年下や目下、子供などに対しての強い忠告、命令などです。
【否定】had better not 原形~しないほうがよい。~するな。not の位置に注意が必要です。一つの助動詞と考えて had  better の後ろに not を置きます。
 私たちが、『~すべきだ』と言いたいとき使うべきは「 shouold 」です。目上の人にもどんどん使えるので覚えておいてくださいね。

助動詞 should の記事をご覧になりたい方はコチラです。

【英語文法5・助動詞1】助動詞を自由に使いこなそう!キモは動作系と予想系!
書店に溢れる、どんな文法書よりもわかりやすい文法解説を目指すシリーズの5回目は、助動詞の1回目です。助動詞を使いこなすにはポイントは、助動詞には2つの意味があることを理解することです。それは動作系と予想形の2つなんです。特に予想系をしっかり使いこなせるかどうかが、助動詞のキモになります。
We'd better go back. It started to snow.
『我々は引き返した方がいいな。雪が降ってきた。』
「雪が降ってきてるし、戻らないと大変なことになる」というニュアンスですね。
You had better not tell this secret to anyone.
『この秘密を誰にも言うなよ。』
まさに脅迫!誰かに言おうものなら、、、、(怖)。では、大学入試問題です。
【大学入試問題13】空欄に当てはまる最も適切なものを選べ。
■ You had better (   ) the fact that the Earthʼs average temperature has rapidly increased.
1. mention 2. to mention 3. mentioning 4. mentioned
正答は原形の「1」です。簡単ですね。「地球の平均気温が急に上昇している事実に言及した方が良い。」さもないと、、、、といったニュアンスですね。
【大学入試問題14】空欄に当てはまる最も適切なものを選べ。
■ You (   ) swim in this river.
1. had not to better 2. had better not
3. had not better to 4. had better not to
否定形の問題になります。正答は「2」ですね。

cannot ~ too ...

connot ~ too ... いくら...してもしすぎではない。
【直訳】下の例文なら、「too careful (注意過剰な状態)」に「be (ある)」ことは「 cannot(あり得ない)」。すなわち「やりすぎっていうことはない」、「どんどんやっちゃってください」というニュアンスなんです。
You cannot be too careful in driving a car.
『車の運転で、いくら注意しても注意しすぎではない。』
では大学入試問題です。
【大学入試問題15】日本文に合うように語句を並べかえよ。
「通りを渡る時は,どんなに注意してもしすぎるということはない。」
■ You [ too / cannot / you / careful / be / when ] cross the street.
簡単ですね。順に並べるだけですね。「You [ cannot be too carful when you ] cross the street.」となりますね。

need(助動詞と一般動詞)

意外と使えていないのが、need です。実は、ポイントを押さえてしまえば、簡単なんです。どんどん会話に使ってみましょう。

助動詞の need(イギリス英語)

need  原形~する必要がある。
【使い方】助動詞なので can と使い方は同じです。
【否定文】直後に not を置きます。
【疑問文】文頭に need を置きます。
過去形は need not have p.p. です。
★イギリス英語で、肯定文に need は使いません。
★アメリカ英語で、助動詞として使うのはまれです。
You needn't worry about me.
『私のことは心配する必要なない。』
Need I pay now?
『今払う必要がありますか?』

一般動詞の need

need  to原形(又は目的語)~する必要がある。
【使い方】一般動詞の want と同じ使い方です。
★直後に to原形などの目的語を置きます。
★疑問文や否定文は、do,does,did を使う。
★アメリカ英語は、ほとんどこちらの使い方です。
客観的な必要性がある場合に need が使われます。
I need your help.
『あなたの助けが必要です。』
He needs to have a haircut.
『彼は髪を切る必要がある。』
I didn't need to give a speech at the meeting.
『私は、会議でスピーチする必要はなかった。』
He needed to show them his ID card.
『彼は、彼らに自分のIDカードを見せる必要はなかった。』
最後に大学入試問題です。
【大学入試問題14】空欄に当てはまる最も適切なものを選べ。
■ You (   ) to take an umbrella with you. It is likely to rain this afternoon.
1. may 2. must 3. need 4. can
全部助動詞です。助動詞の後には原形しかこないので正解はナシ!、、、、ではなく、need だけ一般動詞として使うことができます。なので正答は「3」ですね。

need と have to と must の違い(おまけ)

ほとんど同じですが、微妙な違いがあります。

have to ~する必要がある
★外的な要因があってイヤイヤだが納得できる「やむを得ない必要性、義務など」がある場合です。「仕事で髪を切らなくちゃ」なんかですね。
need ~する必要がある
★何かをしたり何かを達成するために「~する必要性がある」場合に使います。イヤイヤというニュアンスはなく、客観的にそうする必要性がある場合です。晩ご飯を作るために「買い物に行かなきゃ」なんてまさに need です。
must~しなければならない
★今感じている抵抗し難い強い圧力や命令がある場合です。仕事で上司に期限を指示されて「明日までに会議の資料を作らなきゃ」なんて場合です。
ぜひ、この3つを上手に使分けて会話をしてみて下さい。
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