英語の基本は文法だ!完了形を使いこなしてみよう!
完了形は日本語にない表現なので、日本語では考えずに「過去から~現在~未来へつながる時間軸」のイメージで考えることが使いこなす第一歩です!とにかく、日本語で考えてはダメです!
例えば、現在完了のイメージがこれです。ここにスポットが当たります。
現在完了は、「過去+現在形」だ!
p.p.は、Past participle(過去分詞)の略です。この形「have + p.p.」ですが、p.p.(過去のこと)をhave(持っている)という表現です。従来の文法書には、次の3つの意味をもつと書いてあります。
■We have lived in this house since 1992.
『私たちは、1992年からこの家に住んでいます。』
※ただ、ここで使える動詞は「状態動詞」のみ。後で説明あり。
■I have just finished my homework.
『今ちょうど宿題をやり終えたところ。』
■I have visited London three times.
『私は3度、ロンドンを訪れたことがある。』
「現在完了進行形」と「現在完了形」との違いは何?
ネイティブ感覚では、「継続」を表現したいときに現在完了進行形を使います。
3秒ごとに中断再開できる「動作動詞」であれば「~ing」にできるので、この形を使うわけです。
※動作動詞と状態動詞についいては、こちらの記事をご覧下さい)
ところが、もう一方の「状態動詞」は「~ing」にできないので、この形が使えません。
そこでやむなく、
学校で習った、forやsinceがあれば継続用法なんてのはウソだったんです。
継続用法(現在完了進行形、現在完了)のまとめ
現在完了進行形、又は現在完了を使って継続表現を使うネイティブ感覚をまとめると、次のようになります。
なので
②今まで続けていたけど、まだ終わっていないこと
言い方を変えると
③現在まだ完了していなくて進行中のこと
①~③を表現するときに使う形なんです。時間の長さは関係ありません。10分であろううと、1時間であろうと、10年であろうと、過去も現在も未来もやっていることを表現するときに使います。
『私は5年間、札幌に住んでいます。(これからもずっと住んでいます)』
liveは状態動詞で~ing にできないので、通常の現在完了形「have+p.p.p」で継続を表現します。
『私は5年間、英語を勉強しています。(これからも続けます)』
studyは動作動詞なので、「have+been+~ing」で継続を表現します。
じゃあ、上の例文のように動作動詞で「have+p.p.」ならどうでしょう。結論はこれも「あり」です。つまり「継続」ではないということなんです。なので、「完了」か「経験」になる訳ですね。「今は忘れちゃったけど、5年間勉強してたんだよ!」なんていうニュアンスです。
現在完了形とともに使う事の出来る表現いろいろ
『今月、彼に手紙を書きましたか?』
・ever 『今までに』
・lately 『最近』
・just 『ちょうど今』
・now 『今』
・today 『今日』
・recently 『最近』
・so far 『今までのところ』
・this week 『今週』
・this month 『今月』
・this year 『今年』
・for the last ~ days 『ここ~日』
・for~ 『~の間』
・since~ 『~以来』
など、いろいろ使える表現がありますので覚えておくと会話が楽になります。
過去完了は、「大過去(その過去よりもっと前)+過去形」だ!
これが過去完了のイメージです。
この形「had + p.p.」ですが、p.p.(ある過去の一点より過去のこと)を had(ある過去の一点で持っていた)という表現です。現在完了と同じように、従来の文法書には次の3つの意味をもつと書いてあります。
■They had known each other for five years / when they got married.
『彼らが結婚した時、彼らは互いを知り合ってから5年経っていた。』
ある過去の一点で彼らは結婚しました。知り合ったのはいつですか?結婚後ではありませんね。結婚する前に決まってます。だから過去完了形です!
『田中さんは亡くなるまで、5年間社長を務めた。』
ある過去の一点で田中さんはなくなりました。社長を務めたのはどこですか?亡くなった後じゃありませんね。亡くなる前に決まってます。なので過去完了形です。
■The game had already begun/ when we arrived at the stadium.
『私たちが競技場に着いた時、すでに試合は始まっていた。』
ある過去の一点で競技場に着きました。試合はその前にすでに始まっていたんですよね。だから、過去完了形です!
■I had never spoken to a foreigner befor I was eighteen years old.
『18才まで、私は一度も外国人と話したことがなかった。』
18才という過去の一点があり、その前に外国人と話したことがなかったんですよね。だから過去完了形というわけです。
未来完了は、「過去のどこか+未来形」だ!
■I will have been in hospital for three months next Sunday.
『今度の日曜日で、3ヶ月入院していることになる。』
次の日曜日という未来の一点で、3ヶ月入院していたという継続した過去の事実をもっているだろう、ということですので未来完了形になります。
■I will have finished it by five.
『5時までに、それを終えてしまっているだろう。』
5時という未来の一点でまでに、終えたという事実をもっているだろうという予測ですので、未来完了形になります。
■I will have seen the musical four times If I see it once more.
『もう一回見たら、私はそのミュージカルを4回見たことになる。』
それをもう一回見るという未来の一点の段階で、4回という経験があるだろうことを予測していますので、未来完了形になります。
じゃあ、過去形ってどこ?
■ Mr. Brady ( ) president for five years before he passed away.
1. has been 2. had been
3. would be 4. was being
■ I didnʼt see her when I arrived at the restaurant. She ( ) home.
1. was leaving and going
2. will leave and go
3. had left and gone
4. leaves and goes
■ By next August Cyndy ( ) the violin for five years.
1. will learn
2. has learned
3. will be learning
4. will have been learning
「次の8月で、シンディーはバイオリンを始めて5年になる」わけですから、5年前という遠い過去から次の8月という未来へと続く未来完了が答えです!答えは「will+have+ p.p.」の「4」になるわけです。
「あさってには彼はその仕事を終えてしまっているだろう。」
■ He [ after tomorrow / the work / will / the day / have done / by ].
■ He ( ) here for more than 8 years now.
1. has lived 2. had lived 3. lives 4. is living
ポイントは、「now」です。「今」8年以上もの間ここに住み続けているんですから現在完了「have + p.p.」で決まり!答えは「1」です。
■ Ana, why donʼt you take some time off? You ( ) too hard lately.
1. would work 2. had worked
3. should have worked 4. have been working
ポイントは「lately(最近)」です。「最近」とは「少し前から現在までの間」です。まさに「過去から始まって現在につながる」現在完了のイメージです。ですから「have + p.p.」の「4」が答えになります。
「彼女とはかなり長い間会ってません。」
■ [ saw / I / ages / didnʼt / her / havenʼt / seen / for ]. (※2語は使いません)
英語の基本は文法だ!完了形の慣用表現を覚えよう!
みなさんが、以外と使えないのがいわゆる完了形の慣用表現です。覚えてしまえば、とっても簡単なのでぜひ使えるようになってくださいね。
完了形の慣用表現1「~してから【年月】が経ちます」の3パターン!
『~してから~の年月が経ちます。』
■It has been four years since we became friends.
『私たちは、友人になって4年になる。』
『~してから~の年月が経ちます。』
■It is four years since we became friends.
『私たちは、友人になって4年になる。』
『~してから~の年月が経ちます。』
■Four years have passed since we became friends.
『私たちは、友人になって4年になる。』
完了形の慣用表現2「~年前に亡くなった」
単純な過去形『彼は2年前に亡くなった。』
=He has been dead for two years.
実は、現在完了形で言い換え可能!
完了形の慣用表現3「have been to~ と have gone to~ 」
【完了】~へ行ってきたところだ
■Have you been to the barbershop?
『床屋に行ってきたの?』
【経験】~へ行ったことがある
■I have been to India.
『インドに行ったことがある。』
【結果】~へ行ってしまった(ここにはもういない)
■My son has gone to America to study medicine.
『息子は医学の勉強にアメリカに行った。(今はここにいない)』
実は go と言う単語は、「何かが悪い方向に進む」というイメージをもっています。例えば「行ってしまった」「はなれてしまった」そして「いなくなってしまった」そんな感じです。
例えば、go bad(腐る)、go bankrupt(倒産する)、go mad(気が狂う)、go blind(失明する) 、go out of data(時代遅れになる)など、正常だったものが悪い状態になるときに使われるんです。
完了形の慣用表現で注意が必要な3パターンでした。しっかり覚えて、英会話などに役立ててくださいね。
では大学の入試問題で、慣用表現を振り返ってみましょう。
■ It has ( ) thirty years since my best friend, Rita, and I met in the elementary school.
1. been 2. left 3. passed 4. taken
これは見た瞬間に答えが分かりますね。「It has been ~ since ~」の形なので、答えは「1」です。
① It has been twenty-two years since my mother died.
② Twenty-two years(ア)(イ)(ウ) my mother died.
書き換え問題ですね。「年月 have passed since SV(過去形)」の形にすればよいので、( have )( passed )( since ) が答えになります。
Her father ( ) for two years.
1. has been dead 2. has died
3. has dyed 4. is dead
for two years(2年間)があるので、has been dead の形になり答えは「1」ですね。
I have just ( ) to Sapporo Station to see my boyfriend off.
1. go 2. visited 3. going
4. went 5. been