まず最初に、そもそも助動詞のコアイメージって何?
「助動詞って何を表わすものなのか?」
まず難しい文法用語はやめて、シンプルにこんな疑問に取り組んでみましょう。
まずは、助動詞を使わないで文を書いてみましょう
I go with him. 現在形なので、「私は昨日も今日も明日も彼と行く」わけですね(習慣)。
また、I went with him. なら、過去に「私が彼と行った」という事実を言っています。
どちらも、「私は彼と行っている」わけです。助動詞を使うとどう変化するでしょう。
I will go with him. 「私は彼と行くことにする」、I can go with him. 「私は彼と行くことができる」、I could go with him. 「私は彼と行くこともできる」、I should go with him. 「私は彼と行くべき」、I might go with him. 「私は彼と行くかもしれない」、I must go with him. 「私は彼と行かねばならない」など、、、
実は、どれも「私は彼と行っていない」のです。行ってもいないのに、行動に移す前に助動詞を使って、いろいろと「空想」しているわけです。
すなわち、助動詞の正体は「空想」なんです。助動詞とは、話者の空想を宣言したり、提案したりするときに使う「主観」を伝える道具と考えてください。
今後起こるであろう不確定な未来のことを語る道具、それが助動詞なんです。
助動詞の王様willのコアイメージ話者の強い意志100%する!
海外ドラマを見ていると、一番出てくるのがこの will です。従来の文法書には、「意思」「推量」「習慣」などとありますが、こんなこと覚える必要はありません。
【 will のコアイメージ 】今現在の、話者の100%絶対そうなる、そうするとの意思!
これがネイティブ感覚になります。
ですから否定形になると、100%絶対にそうならない、そうしないとの意思となるんです。
The window won't open. 「その窓、絶対に開かないよ」
と言っている場合、話者なりの何らかの根拠があって言っているわけです。
それを聞いているネイティブは、あくまでも話者の主観だけど、この人きっと何らかの客観的証拠があって言っているんだなと理解するわけです。
でも100%自信がないときにはネイティブはなんと言うでしょう?これも、ネイティブが好んで使う表現です。
I think the window won't open. 「その窓、開かないと思うんだけど。」
最初の I think を使うことによって、100%感がぐっとマイルドになります。ネイティブが使う、あるあるフレーズなので使ってみて下さい。

学校で習う2種類の未来形 「will」と「 be going to」 の違いとは?
この違いについて、教科書や参考書でくり返し出てきたことをまとめると次のようになります。
will ⇒ その場で決めた話者の強い意志(今決めた未来)
be going to ⇒ 確定した近い未来(すでに決めていた未来)
be going to ⇒ 確定した近い未来(すでに決めていた未来)
be going to 以外でも、進行形にはもともと確定した未来の意味があり、すでにその未来に向かって何らかの準備や動きが行われている必要があります。
They are marring next month. 「彼らは、来月結婚する予定です。」
この会話文であれば、彼らが互いに両親を紹介しあい結婚式場も予約していることを話者が知っているという前提になります。
ただし、主語が私(I)の場合、will を使うときに注意が必要です。
【問題】話者が友達と会っているときに、トイレに行きたくなりました。友達に対して何と言うべきでしょう?
ア・I'll go to the bathroom.
イ・I'm going to go to the bathroom.
ア・I'll go to the bathroom.
イ・I'm going to go to the bathroom.
正解は当然「ア」。話している最中にトイレに行きたくなって、その時行くと決めたんだから当然「will」のアが正解に決まっている、と思いますよね。
ところが、ネイティブに聞くと(ア)は100%ありえない(イ)が自然とこのとでした。
いろいろ聞いてみると、主語が私(I)の場合、 will = 話者の強い意思=「約束」のニュアンスが出てくるからです。
まさか、たかだかトイレに行くときに、「100%絶対にトイレに行くから、約束する」なんて言わないですよね。
会話中のどこかでトイレに行きたくなり、(行きたかったんだけど)今から行ってくるね,くらいのニュアンスで、be going to になるというわけです。

助動詞の王様 will の陰分身 would とは「妄想」です!
英語教育のさかんな日本で、この would を自在に使いいこなしている人をほとんど見たことがありません。 でもコアイメージをしっかりつかめば、ぐっと身近な存在になって視界が開けるはずです。
ところでネイティブが英会話で would を使うとき、ほぼ90%は文法用語でいうと「仮定法」です。簡単に言うと「妄想」です。
「空想」から「妄想」に進化したのが would のコアイメージです!
まず、空想と妄想の違いから説明します。
will や can は、未来の空想を表現するときに使います。具体的に言うと、まだ実現していない起こりえる未来を、will と can を使って自由に空想するわけです。
If it rains tomorrow, we will cancel the picnic.
(明日雨が降ったら、ピクニックは中止にします。)
(明日雨が降ったら、ピクニックは中止にします。)
では would は、何をするとき使うのでしょう?
それは、今ここにすでにある現実から離れて、可能性のあった現実を「妄想」するときに使うんです。現在に対する妄想(~しているのに)と、過去に対する妄想(~してたのに)の2種類があります。
【現在の妄想】If I had a lot of money, I would buy a car.
(たくさんお金を持っていたら、車を買うんだけど。)
(たくさんお金を持っていたら、車を買うんだけど。)
現在、お金を無駄遣いしてしまって今お金がない。 その現実から離れて、「貯金しておけばよかった」と後悔しながら、「車を買う」という「本当だったらこうだったかもしれない幸せな現実」を表現するときに使います。
【現在の妄想】If I don't ask her out, I wouldn't go out with her.
(もし彼女をデートに誘っていなかったら、彼女とつきあっていなかった)
(もし彼女をデートに誘っていなかったら、彼女とつきあっていなかった)
現在、彼女とつきあっていてとても幸せ。その現実から離れて、「誘ってよかった」と幸せな気持ちで振り返り、「つきあっていない」という「本当だっらこうだったかもしれないという残念な現実」を表現しています。
次に、過去に対する妄想ですが、( If S had 過去分詞, S would have 過去分詞)を使います。
【過去の妄想】If I had prepared for the exam, I would have passed it.
(もし試験の準備をしていたら、私はそれに合格していたのに。)
(もし試験の準備をしていたら、私はそれに合格していたのに。)
過去に、試験の準備をしていなかった。その過去の現実から離れて、「勉強しておけばよかった」と後悔しながら、「合格していた」という「本当だったらこうだったかもしれない過去の現実」を表現します。
会話で頻出の表現 If I were you, I would ~【私だったら~】
まず最初に例文をひとつ。
If I were you, I would ask her out.
(俺なら、彼女をデートに誘うけどな)
(俺なら、彼女をデートに誘うけどな)
「もしあなただったら」なんて完全な妄想ですね。「自分だったらこう考える」とやんわりとアドバイスができる表現で、ネイティブの会話にとにかくよく登場します。
ちなみに実際の会話では、if I were you は省略されることがほとんです。

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